黄泉がえり [DVD] |
本作のラストシーンに映画的カタルシスを感じるのは、序盤の伏線が上手く効いていることが大きい(犬童一心のホンが凄いね)。「また歌える」という最初のRUI(柴咲コウがよい!)のセリフからはじまり、好きな人・会いたい人の前に続々と故人が黄泉がえってくる。でも、竹内結子演じる葵のもとに好きな人は還ってこない。それがなぜなのかは終盤に分かるのだが、実ははじめから観直すと、きっちりと説明されていることに気付く。だから葵は平太(草なぎ)と必然的に会ったのだ。本作はかなり切ないストーリーであり、特に終盤のどんでん返し以降は(核心部分なので、未見の人は観てください)胸がキューと締め付けられる。いくつかの家族のストーリーが描かれるが、哀川翔と石田ゆり子の芝居も最上だった。RUIのコンサート会場から走り出す時の葵と平太の会話は特に忘れられない名シーンだ。最後に咲いた花は、この切なさの中で描ける唯一の希望だろう。心に染み入る良い作品なので、未見の方はぜひ!。 |
この胸いっぱいの愛を [DVD] |
飛行機事故でタイムスリップをした意味は、登場人物が過去に納得し切れなかったことに決着をつけるための仕掛けです。
決着をつけた人から順に消え去ってしまう点は、少し寂しさがありますが、それは決着を付けたということを明確にするために必要な展開でしょう。 過去に戻り、出来事を変えてしまうことで、未来に影響を与えてしまいます。 過去に好きだった女性が死んでしまっている。その女性和美はバイオリニストであったが、病気のために十分にバイオリンが弾けなくなってしまう。手術すれば命は取り留められる可能性があるが手術を選ばなかったのだ。 主人公・鈴谷比呂志は、和美に手術を受けてもらえるように、もっと生きたいと思えるように苦心する。 そして和美は生きることにした。 現在に戻ると、タイムスリップした際の飛行機事故での鈴谷比呂志の死亡が確認される。 和美はそれを知り、涙に濡れる。 この物語は、命をかけてまで人に注いだ愛情というものが、その人が生きることに対してどういう影響を与えるかを感じさせるという使命をもった作品なのだと思います。 |
黄泉がえり スタンダード・エディション [DVD] |
以前見たことがありましたがまた見たいと思い見てみたらまた新たな発見や、以前見たときとは違う感じでまた新鮮な感じで見ることが出来ました。
キャストが意外な人が出ていて驚きました。長澤まさみとか伊東美咲等が出ているのには驚きました。最初見たときは気がつかなかったので、そういう視点から見ると二人の出世具合が分かって面白かったです。他にも意外な人が出ていたりするので探しながら見てみるのも面白いかもしれません。 映画を見ているとおかしいところも少々ありますが、それを入れてもとても良い映画だったと思います。中でもRUIのライブのシーン、黄泉がえった人と黄泉がえらせた人たちとのシーン、特に 斎藤医師、幸子と母親の再会のシーンは良かったです。そして、平太が俊介の検体を探していた病院のシーン、平太と葵のラストシーンは良かったです。 「今あいにゆきます」や「この胸いっぱいの愛を」みたいな映画が好きな人は気に入ると思うの見てみてください。 |
おもいでエマノン (リュウコミックススペシャル) |
梶尾真治という作家も
鶴田謙二という絵師も全く知らなかったのだけど 本屋に平積みされたその表紙を見た瞬間 右手を塞ぎレジに並んでいた イチコロでしたよ鶴田先生 男が船で出会ったエマノンという女性 彼女は生命誕生以降の生物の記憶を全て持っていると言う 果たして彼女の存在とは――― 字面だけ読めば 突拍子もない荒唐無稽な設定なのに つい惹き込まれてしまい 納得させてしまう雰囲気が この作品にはある 茫漠とした時間の中で 一瞬の輝きを見つけた少女の 切なくも強い物語 |
おもいでエマノン (徳間デュアル文庫) |
梶尾真治の根源とでも言うべきなのが、この作品。 全編に通底する叙情感はこのシリーズならでは。 今回の文庫化の際に、星雲賞受賞作「あしびきデイドリーム」 が同時収録されたのも嬉しい。 鶴田謙二のイラストも必見。 |
時の“風”に吹かれて (光文社文庫) |
やはり、面白いです。
カジシンワールド全開です。 読んで損はありません。 |